
「引き出物と昆布の歴史」では、引き出物と昆布の歴史をご覧いただけます。
奈良時代、すでに昆布は食べられていたようで、 大仏で知られる東大寺の『正倉院文書』には、 わかめ、ひろめ、あらめ、みるめ…など、 十数種の海草の名が載っているそうです。 そのうちの「ひろめ」が、昆布です。
めは海草を表し、幅が広くて長い昆布は、「ひろめ」といわれていました。
たべもの語源事典(東京堂出版)によれば、この「ひろめ」に広布と漢字をあて、
それがのちに音読みされてコンブになったという音読み説を語源のひとつにあげています。
実際、室町の頃には漢語が流行していたようです。
また、アイヌ語のコムブが転じてのアイヌ語説もあります。 大昔から、昆布の産地は蝦夷、北海道だったのです。
8世紀末にまとめられた『続日本紀(しょくにほんぎ)』には、 715年(霊亀元年)蝦夷の須賀君古麻比留という人が大和朝廷にたいして昆布を献上したという記述があります。
いずれにしても、昆布と日本人のおつきあいはとても長いことが語源からもわかります。
昆布が祝儀にはかかせない縁起物になったのは、なぜでしょう。
昆布はのしあわび(打ちあわび)、勝ち栗とともに平安期には祝膳にのぼったそうですが、
そんな宮中の古式にならって、室町のころになると武将が出陣するときにも、これらを並べて祝っていたようです。
一に打ちあわび、二に勝ち栗、三に昆布で「打ち勝ち喜ぶ」。
なんて単なる語呂あわせとも思えますが、戦乱のころにあっては縁起の良い言葉遊びでは済まない、もっと価値のあるものだったんですね。
また、すぐれた食材としても認められていたようです。 あの秀吉も徳川家もおおいに食していたことが古書から伺えます。 広く庶民まで、昆布を祝いごとに用いるようになったのは江戸期から。 結納の昆布を子生婦(こうぶ)として、よい子が授かりますようにと用いられるようになったのも、江戸期から。 さらに結婚披露をおひろめと呼ぶのは「ひろめ」という古い名に由来すると言う説もあるようです。
厚み、深みのある味があってこそ、お祝いに欠かせない食材になったといっても良さそうですが、
栄養学的にもとても優秀だということが、最近わかってきました。
このところの和の食材の見直しはちょっとしたブーム。昆布もその代表選手だったのです。
まず、豊富な食物繊維とアルギン酸。腸のはたらきをよくして、 食物繊維にいたってはコレステロールまで排出してくれます。 ローカロリーな昆布は、胃で水分を吸収してふくらむので、満腹感が得られ、 ダイエットの味方ことに女性の味方でもあります。
また、現代人に唯一不足しているといわれるカルシウムもたっぷり。牛乳の7倍以上。 さらに、ラミニンというアミノ酸には血圧を下げるはたらきがあり、 アルギン酸は食塩の体内への取り込みを抑えます。 生活習慣病を予防するミネラル類の多さは驚くばかりです。 冬の鍋料理に昆布を使うだけでも、有用なミネラルが摂取できるとか。 家庭のおそうざいに、ほんとうに欠かせない。
引き出物に昆布、縁起物だけじゃない、ユースフルな選択と言えそうです。
従来は披露宴に御招待した方々へ同じ物をさしあげるのがマナーでした。
でも、今はカタログからお好きな物を選んで頂くといった方法や、ゲストの年代にあわせて2~3種類用意する場合もある様です。
それに記念品のみにこだわらず引出物の予算を全部食べ物にするのも一案。
心に残るインパクトのある引出物になる事間違いなし!
実際記念品は趣味などの問題もあるので、食べ物だと実用性は一番ではないでしょうか。
かつてのマナーも大事にしながら、それぞれのアイデアで自分達らしくて、
もらって良かったと思って頂けるものを選びたいもの。
とりあえず、自分自身や友だちの経験をチェックしてみるのもひとつです。